東京つくばの移動（鉄道・高速バス）

つくば市は茨城県の南部に位置する学園都市で、東京から60km離れた位置にある都市です。つくば市はつくばエクスプレスの終点であるものの、統計上は東京都市圏には含まれず、独立した都市圏として扱われています。とはいえ、通勤通学で両都市間を移動する人は多いはずです。ここでは、両都市間の移動、つくばエクスプレスと高速バスの2つの移動手段を比較してみていきます。

つくばエクスプレス（鉄道）

はじめに鉄道を見ていきます。鉄道は東京秋葉原間をJR、秋葉原つくば間をTX（つくばエクスプレス）を利用します。運賃は合計で1,360円、移動時間は1時間～1時間10分です。TXは普通列車、快速列車があるので、もっとも短い時間は快速列車を使用した場合です。その場合、秋葉原つくば間を45分で走行します。運行本数はとても多く、日中の時間帯でも1時間あたり9～10本あるので、時間の融通が利きやすいです。

TXは2005年に開業した比較的新しい鉄道路線であり、それまでは、つくば、守谷などの沿線へ行く場合、鉄道でのアクセスは大変でした。この路線が開業したことで、首都圏と茨城南部のアクセスが劇的に改善され、通勤、通学利用者が増加しました。TXがもたらした沿線への効果はとても大きいと言われています。なお、TXは、つくば以外にもつくばみらい、守谷ほか、流山、三郷、八潮にも停車します。

両都市間の移動やTX沿線への移動には、つくばエクスプレスが使われると思いますが、TXは定時制が高い反面、混雑がひどく、通勤時間帯はもちろん、日中でも座れないことは珍しくありません。また、この列車は特急列車がなく、ロングシートの通勤電車がメインです。沿線の住民であれば問題はないでしょうが、旅行や出張などで利用するには大変かと思います。さらに、東京まで直通していないのもデメリットで、とりわけ、東京に慣れていない人であれば、都内での乗り換えが負担にもなるでしょう。

高速バス（つくば号）

次に高速バスを見ていきます。両都市間にはつくば号が運行されています。運賃は鉄道よりも安い1,260円、ICカード（PASUMO、SUICA）を利用すれば、上り950円、下り1,200円で利用できます。移動時間は約1時間20分～1時間45分です。移動時間に幅があるのは、渋滞を考慮したものです。朝夕の時間帯は、特に上り線において、首都高速の渋滞で時間がかかるため、時刻表でもそれを考慮したものとなっています。運行本数は多く、30分に1本の運行間隔となっています。

TXが2005年開業するまでは、バスが唯一の移動手段でしたが、現在は鉄道以外の選択肢の1つです。鉄道開業後も廃止にならず、ある程度の運行本数を維持しており、また定期券も販売されています。これらを見ると、現在でも一定の需要があると思われます。

高速バスのメリットは、乗り換えがなく確実に着席できる点で、TXに比べればストレスがなく移動ができます。これは首都圏の鉄道移動、乗り換えに慣れていない人からすると、ありがたいです。また、つくば市内の各所に停車するため、沿線から乗り換えがなく東京駅へ移動できるのもメリットです。バス停は筑波大学、大学会館、筑波大病院、竹園、千現、並木、下広岡です。特に下広岡などは、TXの駅から離れているので、TXを利用しても乗り換えの手間が増え、バスと移動時間が変わらないエリアの場合は、バスの方が便利でしょう。

一方で、渋滞による遅れがデメリットで、特にこのバスはその影響を受けやすいです。渋滞がひどいのは首都高速の区間です。下り線はそれほどでもないものの、上り線は中央環状線と合流箇所での渋滞がひどく、ここを抜けるのに1時間以上かかることもあります。しかし、近年は、東京外環自動車道の開通で渋滞の回数は減少しており、以前に比べると遅れのデメリットは緩和したと思われます。

東京つくば間の高速バスを検索する

まとめ

以上をまとめると、移動時間でみれば、TXの方が速く、定時制が高く遅れがないことを考えると、TXが良いでしょう。高速バスは渋滞による遅れはあるものの、つくば市内の各所にバス停があり、TXの駅から離れたエリアからの利便性が高いこと、乗り換えの手間がないこと、確実に着席できることも踏まえると、こちらにも部があります。運賃では、高速バスの方が若干安いものの、その差は100円です。しかしICカードを利用すれば、割引を受けられ安く利用できます。自分が利用しやすい手段を利用するのが良いでしょう。