青春18きっぷとは?在来線乗り放題、特徴とメリットを解説

東海道線の青春18きっぷ格安切符

青春18きっぷとは、全国のJRの鉄道路線に自由に乗り降りできる切符です。普通の切符は改札を出ると無効になりますが、18きっぷは無効にならず、何回でも利用できる、つまり途中下車が何度も可能な切符です。名前にある通り、若い人(大学生など)が休みの間に在来線を利用して各地を旅するために利用される切符でもあります。ここでは、18きっぷの特徴を解説していきます。

青春18きっぷの特徴

青春18きっぷは5枚つづりで購入できる切符で、価格は12,050円です。1枚あたりの価格は2,416円になります。1枚につき1回、および1日利用できるので、最大で5日間JRの鉄道が乗り放題になる切符と考えてよいです。なお、有効期限内に使用すればよく、日時をあけて利用しても問題ありません。例えば、4日間切符を利用して、5日目は利用せずに、6日目に最後の1枚を使用するということもできます。

・18きっぷという名称ですが、利用できる年齢に制限はありません。大人でも利用できます。

利用期間は、学生が休みになる夏季・冬季(年末)・春季のみの利用に限られます。具体的には7月下旬から9月上旬、12月中旬から1月上旬、3月と4月上旬です。販売期間は、利用可能な時期の少し前から発売されます。

利用できる区間は、JR線の快速列車・普通列車と一部の私鉄、JRのBRT路線とJR西日本の宮島フェリーになります。基本的には特急列車、新幹線と私鉄は利用できませんが、一部に例外があります。利用できる区間の詳細はこちらで解説しています。

具体例

具体例を上げていきます。例えば、東京から福岡までを往復で利用する場合、料金は以下のようになります。

区間新幹線を
利用した場合
通常運賃青春18きっぷ(5日)
在来線東京駅⇔JR在来線⇔博多駅往復:47,620円
片道:23,810円
往復:28,480円
片道:14,240円x2
12,080円
*新幹線の料金は自由席の料金を表示。

青春18きっぷの利用は、5日間で東京福岡間を往復するものとします。青春きっぷであれば、往復12,080円のみで済みます。一方で在来線を普通料金で乗り継いでいくと、その2倍以上、新幹線を往復利用した場合は4倍近くの料金がかかります。これは往復割引と学生割引を併用することで安くできますが、それでも高いことには変わりありません。

とはいえ、青春18きっぷと新幹線では利用用途が違うので、単純な比較はできません。新幹線はビジネスでの利用が多い反面、青春18きっぷは長期休みの旅行の利用が多いと思われるからです。しかし、旅行だけに焦点を当てれば、新幹線や高速バスを利用して各地を旅行するよりも、青春18きっぷで各地を移動した方がコストパフォーマンスが高いのは確かです。

移動時間や快適性などのデメリットが多い反面…

特急や新幹線が利用できないので移動に時間がかかります。また、混雑している区間では着席ができないので疲れます。それゆえに、単に安い切符としてみると良い切符とは言えません。一方で時間にとらわれず、日本各地を見て回りながら旅行をするのにはとても良い切符だと思います。また、鉄道好きにとっても、日本各地の鉄道を利用できるので良い切符だと思います。

購入・利用方法・キャンセルなど…

購入はみどりの窓口もしくは旅行会社でできます。

上記以外にも、金券ショップで18きっぷを購入することができます。この場合は、4枚のみ未使用といった形で販売されており、正規の価格よりも安く販売されています。1日だけ、2日だけ利用したいといった場合に利用できます。

・この切符を利用する場合、自動改札を通らずに有人の改札を通過する必要があります。

利用日の変更は未使用の場合に限り1回できます。

キャンセルは未使用前に限り可能で払い戻しも可能です。その場合は手数料220円を差し引いた額が返金されます。

青春18きっぷが利用できる区間とできない区間の詳細

利用の有無
JRの在来線(快速列車・普通列車)
JR在来線の指定席・グリーン席(ホームライナーなど)指定券・グリーン券購入で〇
JRが運行するBRT路線
JRの特急列車・新幹線×(一部例外あり)
JR西日本の宮島フェリー
フェリー・飛行機×
私鉄の路線・地下鉄・LRT×
第三セクターの鉄道×(一部例外あり)
路線バス・コミュニティバス×

上記以外にも下記の路線や区間で利用ができます。

JR線との共通乗車制度を導入しているバス路線

・徳島バス(高速バス) 牟岐⇔海部高校前

・四万十交通(高速バス)十川駅 – 丸山

・JR西日本・東日本の大糸線臨時バス 白馬駅 – 糸魚川駅

一部の特急・新幹線

・宮崎空港線の宮崎と宮崎空港間の特急の自由席

・佐世保線の早岐と佐世保間の特急の自由席

・奥羽本線の新青森と青森間の特急の指定席と自由席

・石勝線の新得と新夕張区間の特急の指定席

・室蘭本線の東室蘭と室蘭区間の特急の自由席

・北海道新幹線と道南いさびり鉄道(奥津軽いまべつ-五稜郭)

北海道新幹線の区間については、JRの普通列車が運行されていないため、特例として利用できる区間です。この区間を利用する場合は、青春18きっぷ北海道新幹線オプション券(2,490円)を別途購入する必要があります。

第三セクターの鉄道(通過のみ)

・青い森鉄道(八戸-青森)

・あいの風とやま鉄道線・IRいしかわ鉄道線(富山-高岡)と(富山-津幡)

・ハピラインふくい線(越前花堂-敦賀)

起終点が上記区間の外側でJRの駅であれば、途中下車せずに通過するだけの場合のみ、これら区間を利用できます。上記の区間は、JRの路線が他の路線と接続しておらず、連続利用できないために特例で設けられた区間です。基本的に上記の区間を除いて、JRの路線だったものが第三セクターに移管された区間でも、青春きっぷは利用できないと考えた方が良いです。

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