東北・北海道・上越・北陸新幹線のえきねっとトクだ値を解説、メリットとデメリット。

東北新幹線200系トクだ値東北・北海道・上越・北陸新幹線

えきねっとトクだ値とは?

えきねっとトクだ値とは、JR東日本と北海道の運行する新幹線、特急において利用できる格安切符です。ウェブサイト「えきねっと」内で予約・購入ができ、通常の運賃よりも大幅に安い料金で利用できる切符です。東北・上越・北陸・北海道新幹線すべての路線で利用できるので、新幹線を利用するのであれば、ぜひ利用すべきです。ここでは、具体的にいくら安くなるのか?具体例を取り上げてみていこうと思います。

区間自由席料金えきねっとトクだ値
(当日まで)
お先にトクだ値
(13日前まで)
東北・北海道新幹線東京⇔東北新幹線なすの・やまびこ
⇔宇都宮駅
4,490円4,330円3,360円
東北・北海道新幹線東京駅⇔東北新幹線やまびこ
⇔仙台駅
10,560円9,790円7,610円
東北・北海道新幹線東京駅⇔北海道新幹線はやぶさ
⇔函館北斗駅
23,230円*22,050円17,410円
上越新幹線東京駅⇔上越新幹線とき⇔新潟駅10,230円9,490円7,380円
上越新幹線東京⇔上越新幹線たにがわ⇔高崎駅4,490円4,330円3,360円
上越新幹線東京⇔北陸新幹線あさま⇔長野駅7,810円7,320円5,680円
長野新幹線あさま東京駅⇔北陸新幹線かがやき⇔金沢駅14.180円12,760円9,920円
*北海道新幹線は指定席料金のみ。自由席の設定はなし。

割引にはえきねっとトクだ値(5%~20%)、お先にトクだ値(25%~35%)の2つの種類があります。上記は主要な区間を表示しています。

短距離である東京宇都宮間・東京高崎間は、えきねっとトクだ値では差額160円でそれほど大きな割引にはなりません。一方でお先にトクだ値の場合は1,130円安くなります。

東京仙台間・東京新潟間の場合、えきねっとトクだ値を利用すると10,000円以下の料金になります。お先にトクだ値に至っては7,000円台まで安くなり、差額は約3000円になります。

東京金沢間については、お先にトクだ値を利用することで10,000円以下になり、差額は4,260円になります。

一番距離の長い東京函館間に至っては、割引額は大きく、お先にトクだ値は5,860円も安くなります。

割引率はいずれも一定ではなく区間によって違います。全体的にえきねっとトクだ値は割引率は低いですが、お先にトクだ値は割引率が高く、区間によっては数千円以上安くなる区間もあります。

お先にトクだ値スペシャル(20日前まで)

お先にトクだ値は、通常よりも更に安くなる切符(お先にトクだ値スペシャル)があります。通常運賃の約50%も安くなる切符ですが、期間限定であり、またその期間も不定期ですので、普段は利用できません。

えきねっとトクだ値の特徴(メリット・デメリット)

・えきねっとから購入できる切符。

この切符はJR東日本のインターネット予約・購入サービスの「えきねっと」でのみ購入できます。「えきねっと」は、メールアドレスとクレジットカードを登録することで利用できます。会費などはなく誰でも利用できるサービスなので、事前に入会しておく必要があります。

・切符は電子切符

新幹線における「えきねっとトクだ値」は、乗車券と特急券がセットになった切符です。基本的には、えきねっとのeチケットの切符になるので電子切符で紙切符ではありません。これは、購入時に電子カード(Suicaなど)を指定して、改札通過時にカードをタッチして通過する形になります。つまり、電子カードが必要になるので、事前にカードを登録、購入して利用できるようにしておく必要があります。

・座席は指定席。指定された時刻の車両のみ乗車可能。

購入時に指定した車両の、指定した座席のみが利用可能です。つまり自由席は利用できず、指定した車両に乗り遅れて次の列車に乗ろうとしても、切符は無効になり利用できません。指定席の中には、トクだ値に割り当てられた座席があり、それらを利用することで安く利用することができます。

・購入期限あり。

えきねっとトクだ値の購入期限は乗車日の当日、午前1:50まで。お先にトクだ値は乗車日の13日前の午前1:50までとなります。えきねっとトクだ値は前日購入ができますが、お先にトクだ値は2週間前に購入する必要があります。

・グリーン車が利用できる。

この割引切符は、一部の列車ではグリーン車の座席が利用できます。通常のグリーン車の運賃よりも安く利用できます。具体例を1つ下記にあげます。

区間通常運賃グリーン車運賃お先にトクだ値
(グリーン車)
東北・北海道新幹線東京駅⇔東北新幹線なすの⇔宇都宮駅4,490円7,090円4,950円

短距離の東京宇都宮間ですが、差額は2,150円安くなります。また自由席の運賃は4,490円ですが、その料金より少し高い運賃で、差額は460円になります。つまり、自由席料金並みの料金でグリーン車を利用できることになります。

・乗車前に変更することは可能。

利用する時刻、車両の変更をすることは可能です。発車の4分前までにネットで変更ができます。ただし、発車後は一切の変更はできません。

・キャンセル、払い戻しは可能。

キャンセルは発車の4分前までにできます。その場合は、払い戻し金として320円払う必要があります。一方で発車後は発売額に割引率を乗じた額(最低560円)を払う必要があります。これは具体的には、例えば発売額が9,000円で15%の割引率であった場合、9,000x0.15=1,350円かかるという計算になります。

・乗り遅れた場合、特急券は無効、乗車券は有効。

この場合、乗車券は利用する区間において、別の時間の車両を利用する際に使えます。特急券は別に買いなおす必要があるということです。

すべての区間で利用できわけではない。利用できる区間が限られる。

割引率が高く、非常にコストパフォーマンスの高い切符ですが、すべての区間、すべての車両で利用できるわけではありません。具体的には主要な駅間のみ(東京仙台、宇都宮仙台間)、もしくは主要駅と主要駅以外の駅(東京那須塩原、東京一関間)に限られます。また主要駅間でも東京大宮間、東京上野間も利用できません。主要駅以外の駅、例えば短距離の一関北上間のような区間は利用できません。その一方で、JR北海道新幹線と東北新幹線の場合は、別会社をまたぐ関係なのか、主要駅間以外でも利用できる区間があります(北上奥津軽いまべつなど)。

JR東日本の新幹線は、車両の愛称ごとに行先が異なりますが、トクだ値切符もこれに準じたものになっています。例えばやまびこは福島・宮城・岩手がメイン、はやぶさは青森・北海道、ときは新潟、たにがわは埼玉、群馬、あさまは長野、そしてかがやき・はくたかは新潟・富山・石川方面のみの割引切符が設定されています。例えばあさまを利用して東京高崎間のトクだ値切符を購入することはできません。また、はやぶさを利用して東京仙台間の割引切符を購入することはできません。具体的にどの区間が利用できるのかは、下記の区間料金のページから確認できます。

料金表:東北・北海道・秋田・山形新幹線

料金表:上越・北陸新幹線

まとめ

以上をまとめると、いくつかの制約はあるものの前日まで購入可能な切符もあり、変更は可能で、条件よってはキャンセルの払い戻しもあるため、そこまで制約が強いわけではありません。また、JR東日本の新幹線を安く利用できる切符としては非常に魅力的です。特にえきねっとトクだ値は、割引率こそ低いものの、前日までに購入できるため、お先にトクだ値よりも利用しやすい切符と言えます。

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