JR東海のExサービスと、オンラインで予約できる割引切符(Exスマート・Ex予約)とは?

山陽新幹線山陽・九州新幹線
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Exサービスとは、JR東海が運営するオンラインの切符予約サービスです。Exサービスでは、JR東海・山陽・九州新幹線の切符が通常よりも安い価格で購入できます。ここでは、Exサービスで購入できる割引切符について解説していきます。

Exスマートで利用できる切符

はじめに、Exサービスの割引切符でいくら安くなるのかを、具体例を上げて見ていきます。

区間通常運賃ExスマートEx予約
山陽新幹線ひかり・こだま号東京⇔JR東海道新幹線⇔新大阪
(自由席)
13,870円13,870円13,620円
山陽新幹線ひかり・こだま号東京⇔JR東海道新幹線⇔新大阪
(指定席)
14,520円14,320円14,030円
山陽新幹線ひかり・こだま号東京⇔JR東海道新幹線⇔新大阪
(グリーン席)
19,390円19,190円18,900円
山陽新幹線ひかり・こだま号京都⇔JR東海道新幹線⇔静岡
(自由席)
9.900円9,900円9,650円
山陽新幹線ひかり・こだま号岡山⇔JR山陽新幹線⇔新山口
(自由席)
8,570円8,570円8,570円
山陽新幹線ひかり・こだま号新下関⇔JR山陽新幹線⇔西明石
(指定席)
12,980円12,780円12,600円
九州新幹線つばめ・みずほ・さくら川内⇔九州新幹線⇔博多
(自由席)
8,710円8,710円8,710円
九州新幹線つばめ・みずほ・さくら小倉⇔山陽・九州新幹線⇔鹿児島中央
(指定席)
10,440円10,240円10,110円
山陽新幹線ひかり・こだま号東京⇔東海・山陽・九州新幹線
⇔鹿児島中央(指定席)
31,080円30,880円30,100円

ここでは、ExスマートとEx予約の2つの種類を見ていきます。なお、Exスマートには、割引率が高い早特割引切符もあります。こちらは下記で解説します。全体的にみると、通常の切符よりも、Exスマートは0~200円、Ex予約は200~1000円程度安い料金で購入できます。正直に言うと、割引率自体はそれほど高くありません。特に自由席の料金に関しては、山陽・九州新幹線では割引にはならず、東海道新幹線のみ若干安くなる程度です。指定席・グリーン席はいずれも安くなります。

安く指定席・グリーン席を利用できる

区間通常運賃
の自由席
通常運賃
の指定席
Exスマート(指定席)Ex予約(指定席)
山陽新幹線ひかり・こだま号東京⇔JR東海道新幹線
⇔名古屋
10,560円11,100円10,900円10,680円
山陽新幹線ひかり・こだま号静岡⇔JR東海道新幹線
⇔東京
5,940円6,270円6,070円5,960円

上記は自由席とExスマート、Ex予約で指定席を利用した場合の比較です。指定席の方が高くなるものの、通常の指定席料金に比べるとその差額は小さくなります。特にEx予約の指定席と自由席とでは、120円しか差がありません。これは比較的長い距離で比較しましたが、短距離の移動になると、上記の静岡東京間のように、通常の自由席とEx予約の指定席料金とほぼ同じです。つまり、Exサービスを利用することで、自由席とあまり変わらない値段で指定席を利用できます。

往復割引を利用できる

JRでは片道601km以上を移動する場合に、往復割引が適用されます。これは乗車券にかかる料金が1割安くなるものです。往復割引はこちらで詳しく解説しています。Exサービスでは、往復割引も利用ができます。

区間通常運賃通常の
往復割引運賃
Exスマート
往復割引
Ex予約
往復割引
九州新幹線つばめ・みずほ・さくら新大阪⇔山陽・九州新幹線⇔熊本19,420円18,330円18,130円17,950円
(自由席の料金も表示)→18,350円17,260円17,260円17,210円
*1行目の料金、は片道の料金(指定席)を表示。

Exサービスの往復割引は、通常の往復割引よりもさらに割引率が高くなるのが特徴です。往復割引は1,030円安くなるの他に対して、Exスマートは1,230円、Ex予約は1,470円安くなります。これは指定席の場合ですが、自由席の場合は、Exスマートは通常の往復割引料金と同じです。Ex予約の場合は50円安くなるだけです。

ExスマートとEx予約の違い

割引の種類は2つあります。Exスマートは無料の会員が利用できるのに対し、Ex(エクスプレス予約)は有料の会員が利用できるものです。割引率の高さは無料のExスマートよりも、有料のEx予約の方が高くなります。

Exサービスの特徴を解説

サービスをより理解するために、割引率以外のExサービスの特徴を解説します。

  • 通年利用できる(行楽シーズンに利用できないなどの制限がない)。
  • 乗車1年前から発車4分前までに予約・変更が可能。変更は何度でも無料で可能。
  • キャンセル(払い戻し)は発車時刻直前までに可能(自由席は利用当日の23:30まで)。
  • 最大6名まで利用可能。
  • 全国交通系ICカード(10種類)が利用可能。
  • 各駅停車と速達型列車(ひかり・のぞみ・さくら・みずほ)も利用可能。
  • 自由席・指定席・グリーン席いずれも利用可能。
  • 指定席・グリーン席は、利用の一ヶ月前から座席指定が可能。
  • 乗り継ぎは3回まで。
  • 途中下車は不可能。
  • JR東日本・JR北海道の新幹線では利用できない。

上記が主な特徴です。これらを見ると、大きな制約がなく通常の切符と変わりなく使えるというメリットがあります。

デメリット(特定都区内制度が利用できない)

Exサービスの唯一のデメリットは、新幹線と在来線を乗り継いで利用できない点です。新幹線が停車する駅間のみでしか利用できないことです。これは、移動に大都市を含む場合、片道の移動距離が201kmを超える場合に適用される、特定都区内制度が適用されないためです。この制度の詳細については、別の記事で解説します。通常これが適用されると、大都市の主要な新幹線駅とその周辺の在来線駅間の移動にかかる料金はかからず、主要な新幹線駅と駅の区間のみの運賃で計算されます。しかし、Exサービスではこれが適用されないため、在来線が利用できないことになります。在来線を利用する場合は、利用する在来線区間の料金を別に支払う必要があります。この場合、通常の切符よりも割高になります。具体例を下記に上げます。

区間
山陽新幹線ひかり・こだま号浜松町⇔在来線⇔品川⇔東海道新幹線⇔名古屋⇔在来線⇔金山
通常の料金乗車券:6,380円 指定席:4,720円 計:11,100円
Exサービスを利用する場合浜松町品川間の運賃:170円
新幹線の運賃:11.100円
名古屋金山間の運賃:180円
計:11,450円
新幹線はのぞみの指定席を利用すると仮定。

東京名古屋間を在来線を乗り継いで利用するケースです。この場合、両端の在来線で別に運賃を支払う必要があるので、通常よりも350円高くなります。高くなるうえに、切符を買う手間も増えるので良いことはありません。

まとめ

以上をまとめると、会員になってExサービスを利用すると、新幹線を安く利用できます。その割引率は早特切符と比べると高くありませんが、東京鹿児島中央間すべての駅間で利用でき、変更やキャンセルも事前に可能、利用制限もほとんどなく、とても利用しやすいサービスです。

また、自由席の割引率が低く、通常と変わらないケースもある一方で、指定席・グリーン席の割引率はそれよりも高いのが特徴です。指定席を頻繁に利用するのであれば、利用しやすいサービスと言えます。

唯一の欠点は在来線との乗り継ぎができない点で、新幹線駅間の移動のみに限定される点です。