仙台市は宮城県の県庁所在地であり東北地方唯一の政令指定都市です。山形市は山形県の県庁所在地であり、山形盆地の中央に位置しています。両都市間は約45km離れており、都市間移動としては短距離です。ただし、両都市の間を山脈が隔ているため、都市圏はつながっておらず、また経済圏も違います。ここでは鉄道とバスの2つを比較してみていきます。また、山形市以外の各都市(県内南部、北部と庄内地方)への移動も、ここで扱っていきます。
JR仙山線(鉄道)
仙台駅⇔仙山線⇔山形駅 | 1,170円 | 約1時間30分 |
はじめに鉄道を見ていきます。この場合、在来線を利用して移動します。運賃は1,170円で移動時間は約1時間30分です。乗り換えはありません。上記は普通列車ですが、一部で快速列車も運行されており、その場合は1時間21分まで移動時間が短縮されます。快速列車は通勤時間と一部の時間のみに限定されます。運行本数は1時間辺り2~3本あるものの、仙台山形間を走行するのは1時間に1本のみです。多くが愛子駅止まりです。あまり本数は多くありません。
割引切符にはJR東日本が販売しているWきっぷ(2枚つづり)が利用できます。これは2枚で仙台山形間1,560円で販売されており、片道780円で利用できるためとてもお得です。
高速バス
仙台駅・広瀬通⇔ 山交バス⇔山交ビル・山形駅 | 1,000円 | 約1時間7分 | |
仙台駅・広瀬通⇔ 山交バス⇔米沢駅 | 2,200円 | 約2時間7分 | |
仙台駅・広瀬通⇔ 山交バス⇔上山(上山温泉) | 1,300円 | 約1時間43分 | |
仙台駅・広瀬通⇔山交バス⇔ 作並温泉・東根・村山・尾花沢・新庄 | 1,130円 ~2,200円 | ~約2時間20分 | |
仙台駅・広瀬通⇔省内交通バス⇔ 鶴岡エスモール・酒田(本荘方面行き) | 鶴岡:3,400円 酒田:3,600円 | 鶴岡:約2時間45分 酒田:約3時間10分 |
次に高速バスを見ていきます。仙台市と山形市に限定すると、山交バスが運行されています。運賃は1,000円、移動時間は1時間7分ですが、運行本数は非常に多く、1時間辺り5本運行されています。停車駅は上記以外にも、山形市内の各所に停車します。
両都市間の移動は、この高速バスがメインであり、鉄道を利用する人はあまりいません。このバスは回数券のほか、通勤・通学定期券も販売されており、都市間移動だけでなく、日常の移動でも良く利用されているのがわかると思います。以下は仙台山形間の割引切符です。
2回券 | 6回券 |
1,800円 (片道900円) | 5,100円 (片道850円) |
山形県内各都市への移動は高速バス
上記以外にも、山交バス、宮城交通バス、庄内交通バスが仙台から各都市(米沢、上山、東根、村山、尾花沢、新庄、鶴岡、酒田)へ高速バスを運行しています。山形仙台間に比べると移動時間も増え、運行本数も減りますが、乗り換えがなく最短距離で結ぶため、都市間の移動では、高速バスが使われています。この高速バスは、停車するバス停も多く各エリアから乗客を乗り降りさせる形になるため、鉄道から離れているエリアからも利用しやすく便利です。
ちなみに、鉄道での移動はどうかと言えば、とても不便です。例えば、米沢、上山へは新幹線を利用した福島経由、山形駅での在来線乗り換えになりますが、いずれも乗り換えがあり不便です。特に前者は特急料金が加算されるため、移動時間もかかる上に料金もかかります。
新庄方面も山形駅で乗り換えて在来線、もしくは新幹線を利用しますが同じです。新庄への移動では、古川で陸羽東線に乗り換えるルートもありますが、古川までの新幹線の料金と、移動時間の長さや運行本数の少なさがあり、とても選択肢には入りません。同様のことは庄内方面への移動も同じで、移動距離が長くなるため、鉄道では乗り換えも含めて、5時間以上もかかってしまいます。
このエリアの鉄道は、ロングシートの座席が主流なので、快適性の面からみても良いとはいません。特に山形近郊、仙台近郊では座れないこともあります。それを踏まえると、ロングシートでなく確実に着席できる高速バスの方が良いのは言うまでもありません。
まとめ
以上をまとめると、仙台と山形の移動では高速バス1択です。運賃、移動時間、運行本数、割引切符どれをとっても勝るものはありません。仙台と米沢、上山、東根、村山、尾花沢、新庄、また庄内地方の移動でも、鉄道が不便すぎるため、高速バス1択です。以下に仙台山形間の早見表を掲載しておきます。
移動手段 | 通常運賃 | 割引運賃 | 移動時間 | 備考 |
仙山線(鉄道) | 1,170円 | 780円 | 約1時間30分 | 割引運賃はWきっぷ |
高速バス | 1,000円 | 850円 | 約1時間7分 | 割引切符は6回券 |