名古屋豊橋間の鉄道における移動手段について比較していきます。両都市間は約80kmの距離があり、主に鉄道での移動がメインです。移動手段はJR東海道新幹線(ひかり・こだま)、JR東海道線(快速)、名鉄急行及びミュースカイを利用した3つの移動手段があります。名古屋駅及び豊橋駅を起終点として、それぞれの移動手段を細かく見ていきます。
JR東海道新幹線(こだま・ひかり)
豊橋駅⇔JR東海道新幹線⇔名古屋駅 | グリーン車4,400円 指定席 3,630円 自由席 2,330円 | ひかり 24分 こだま 27分 |
まず新幹線を見ていきます。新幹線の通常料金は自由席の2,330円になります。特急券が990円余分にかかるので、在来線に比べると値段は高めになります。新幹線は短距離の移動でも、各種割引切符があるので、それらを利用することでさらに安く移動することができます。各種割引切符は以下のようになっています。
e特急券 | グリーン車 3,860円 指定席 3,100円 自由席 2,330円 | 会員制 当日予約可能 |
Ex予約サービス | グリーン車 3,860円 指定席 3,100円 自由席 2,330円 | 有料会員 当日予約可能 (早特は3日前) |
スマートEx予約サービス | グリーン車 4,200円 指定席 3,430円 自由席 2,330円 | 無料会員 当日予約可能 |
金券 | 2,330円 | |
新幹線往復切符 | 1,180円(休日) 1,470円(平日) | 2,360円(休日往復) 2,940円(平日往復) |
往復切符 | 980円(休日) 1,210円(平日) | 1,960円(休日往復) 2,420円(平日往復) |
カルテット切符 (自由席) | 1,290円(休日) 1,410円(平日) | 4枚で3,560円。 新幹線利用は+400~520円 |
この区間は短距離なので、ぷらっとこだまは使えません。また、学生割引も使えません。割引切符は各種ありますが、ネット予約関連は指定席・グリーン車のみで自由席は割引にはなりません。自由席が割引になるのは、往復切符とカルテット切符のみになります。これらは約50%程度安くなる非常にお得な切符です。いずれも回数券もしくは往復切符になりますが、両都市間を頻繁に移動する場合は、これら切符を利用するのがお得です。
新幹線往復切符
この切符は乗車日当日のみ有効の新幹線の往復切符です。豊橋~名古屋間の新幹線自由席と、豊橋市内・名古屋市内のJR線区間も含み、往復料金が大幅に安くなる切符です。具体的には新幹線の利用を前提(豊橋駅・名古屋駅乗り換え)として、豊橋近郊エリア(新城も含む)と名古屋市内を移動する場合に使用できる切符になります。料金は片道自由席切符よりも少し高い値段か同じ値段で往復利用でき、片道で換算すると1,180円~1,470円という非常に安い価格で利用できます。
往復切符
この切符はJR在来線で豊橋エリア(新城は含まない)と、名古屋エリアを、当日往復する場合に利用できる切符になります。新幹線の利用の場合は、この切符に加えて新幹線変更券(休日400円+、平日520円+)を購入することで自由席を利用することが可能になります。料金は非常に安く、休日利用の場合、なんと片道980円という安さで新幹線を利用することが可能になります。
カルテット切符
往復切符と似たような切符で、豊橋エリア(新城は含まない)と、名古屋エリアの切符が4枚綴りになったJR在来線用の切符です。往復切符との違いは有効期限が1ヶ月なことですが、それ以外は同じで、新幹線変更券を購入することで新幹線を安い価格で利用することができる切符です。料金は1枚当たり890円ですが、新幹線変更券を別途購入することで1,290円~1,410円という安さで片道を利用することができます。
新幹線変更券の注意事項
注意が必要なのは、この新幹線変更券は当日のみの有効で片道のみだということです。つまり、新幹線を利用する場合は、利用する当日に、その都度乗車する駅で購入が必要だということです。前日にあらかじめ購入するようなことはできません。一方で、この券の良いところは、例えば行きのみ新幹線で、帰りはJR東海道線を利用する方法が可能なことです。これはその分、片道の特急券料金が節約できる形になるので良いですね。
移動時間は24-27分となります。ひかり・こだまどちらも利用しても、大きな差はありません。運行本数はひかりは1時間に1本、こだまは1時間に2本、計3本が日中の運行本数です。座席の混雑具合ですが、こだま号は比較的座れますが、ひかり号は混雑していることが多いので座れないこともあります。所要時間に差がないので、わざわざひかりに乗る必要はないかもしれませんね。
JR東海道線(快速列車)
豊橋駅⇔JR東海道線⇔名古屋駅 | 1,340円 | 約56分(特別快速) 約1時間(快速) |
次に東海道線を利用する場合を見ていきます。料金は1,340円になりますが、上記の在来線往復切符などを利用することで、更に安くすることが可能です。以下に割引切符の詳細を上げます。
金券 | 920円 | |
往復切符(当日) | 780円(休日) 950円(平日) | 休日往復切符 1,560円 平日往復切符 1,900円 |
カルテット切符 | 890円 | 4枚で3,560円。 名古屋市内~豊橋エリアで使用可能。 有効期限は1ヶ月。 |
料金の幅は780円~920円になります。金券以外は往復利用が前提なので、両都市間を頻繁に利用する人のみに限られます。片道のみの利用であれば、金券ショップで割り切切符を購入することで1,000円以下で移動することができます。
移動時間は、最速で56分になります。普通列車で移動する場合、約2時間の所要時間になるので快速か特別快速を利用する必要があります。両者にはそれほど大きな違いはないのですが、特別快速の方が停車駅が少なく移動時間が短いのが特徴です。運行本数は1時間辺り4~5本あるので、時間の融通は利きやすいです。
名鉄名古屋線(急行・ミュースカイ)
豊橋駅⇔名鉄特別急行 ・快速特急⇔名鉄名古屋駅 | 1,140円 (ミューチケット+360円) | 約51分~58分 |
最後に名鉄名古屋線を利用する場合を見ていきます。この場合特急及び快速を利用する形になります。料金は指定席料金がなければ1,140円。クロスシートの指定席(特別車両)を利用する場合は、ミューチケットをプラスして1,500円になります。なお、名鉄にも割引切符があるので、それらを利用することでさらに安い交通費で移動することができます。
金券 | 920円 | |
なごや特割2平日 | 890円 | 1,780円2枚綴り |
なごや特割2休日 | 780円 | 1,560円2枚綴り |
なごや特割30 | 890円 | 26,700円30枚綴り |
上記は、金券以外は回数券になります。そのため、頻繁に利用する方にはお勧めできる切符です。1回限りの利用であれば、金券ショップを利用するのが良いでしょう。JRに比べて種類は少ないですがシンプルです。最安値は休日利用の特割780円、次が特割の890円になります。なお、ミューチケットは別売りなので、それを加えると1,140円~1,250円になります。
移動時間は51分~58分になります。JRの快速と大きな差はありません。運行本数は1時間辺り3~5本あります。こちらもJRと大きな差はありません。
名鉄を利用する最大のメリットは、ミューチケットを別途購入することで、クロスシートの指定席に座れることです。JRも名鉄もクロスシートを採用していますが、利用者が多いので座れないことが多いです。ミューチケットを購入すれば、1,500円という価格で特急と変わらない快適性を維持して移動できるので、快適性重視の方は名鉄を利用するのが良いでしょう。また、座席にこだわらなくても、通常価格はこちらの方が安いので名鉄が最安値の移動手段になります。
まとめ
以上を踏まえると、通常価格の場合、移動時間重視であれば価格が高くても新幹線、料金重視であれば名鉄を利用、座席に座りたいのであれば、ミューチケット360円を払って名鉄を利用するのが良いでしょう。頻繁に往復するのであれば、いずれの移動手段も往復割引チケットを利用するのが、もっともコストパフォーマンスが高い手段になります。以下に通常運賃、割引運賃、移動時間の比較表を掲載します。
運賃・移動時間早見表
移動手段 | 通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 |
JR東海道新幹線 | 2,330円 | 980円 | 24-27分 | 休日料金が最安値。 |
JR東海道線 | 1,340円 | 780円 | 56-1時間 | 休日料金が最安値。 |
名鉄特急 | 1,140円 | 780円 | 51-58分 | 休日が最安値。 ミューチケット(指定席)+360円 |