福岡北九州の移動（新幹線・在来線・高速バス）

福岡市と北九州市は同じ福岡県内にあり、それぞれの中心部は約70キロ離れています。この区間はそれほど長い距離ではないですが、移動手段としては新幹線・特急・在来線・高速バスの４つがあります。ここでは博多・天神と小倉を起終点として、それぞれを比較してみていきます。大まかに比較すると以下のようになります。

・運賃　　高速バス＞在来線＞特急＞新幹線

・移動時間　新幹線＞特急＞在来線＞高速バス

山陽新幹線

新幹線の場合、自由席料金は2,160円になります。短距離ではあるものの、この区間には以下の割引切符やサービスがあります。

e特急券やEXサービスはグリーン車や指定席が割引になりますが、自由席は割引になりません。自由席料金が安くなるのは、最安値が「よかよか切符」の1,550円、次が学割の1,920円、次が金券ショップになります。短距離なので自由席利用者が多いと思いますが、土日利用で往復であれば、よかよか切符、片道であれば金券ショップの切符を購入するのが良いでしょう。

移動時間はいずれの車両でも16分になります。距離が短いので30分もかかりません。小倉駅・博多駅いずれもすべての列車が停車するので、運行本数は多く1時間辺り５～7本あり充実しています。

特急ソニック

次に在来線を走行する特急ソニックについてみていきます。こちらは鹿児島本線を走行する列車です。運賃は自由席で1,910円、新幹線との差額は250円と差は小さいですが、指定席の場合は1,340円、グリーン車の場合は1,350円になります。特急ソニックの割引切符ですが、以下の切符があります。

一番安いのは金券ショップで売られている切符の1,320円です。2枚きっぷ（往復切符）、ネット予約が1,470円ですが、いずれも1,500円以下で利用できます。在来線での移動が1,310円なので、それとほぼ同じ値段か少し高い程度です。

移動時間は約40分程度になり、新幹線の2倍以上かかります。運行本数は1時間辺り１～2本、それほど多くありません。特急のメリットは運賃が安いこともあるのですが、博多小倉以外の駅、具体的には福岡・北九州の郊外の主要駅にも停車することです。停車駅は香椎・赤間・折尾・黒崎になりますが、これら地域が出発・目的地の場合、新幹線の場合は不便で、特急を利用した方が乗り換えもなく運賃も安いので便利です。これは在来線でも同じことが言えます。

JR鹿児島本線（在来線）

次に在来線の場合を見ていきます。在来線は鹿児島本線の快速列車を使います。この場合運賃は1,310円、移動時間は約1時間20分程度になり、運賃は安いものの移動時間はかかります。運行本数自体は多いのですが、最短の快速列車に限定すると1時間辺り1本～2本となり多くありません。この区間の場合、特急ソニックがあり、そちらの方が移動時間が短く、かつ格安切符を利用すれば同じくらいか少し高い料金で乗れるので、在来線を使うメリットはないかと思います。敷いてあげれば特急に停車しない駅間を利用する場合で、乗り換えなしで在来線を利用できるくらいでしょう。

福岡空港（国内線）・天神が目的地・出発地の場合。

なお空港を利用する場合、新幹線・特急いずれの場合も、博多駅から地下鉄で空港まで、追加で260円、移動時間が余分にかかります。移動時間は乗り換えも含めると＋10分～20分くらいでしょう。天神の場合も同様で、乗り換えが必要になります。

高速バス

福岡北九州間の高速バスは西鉄が運行しています。速達タイプのひのき・なかたに号、各駅タイプのいとうづ号があり、主要なバス停はもちろん、沿線の細かなエリアのバス停から乗降ができます。料金は1,150円～1,350円になります。往復回数券、スマホ回数券を利用すると通常よりも安くすることができます。移動時間は1時間35分～2時間、特急や新幹線に比べると倍以上の時間がかかります。一方で、運行本数は非常に多く、5分～20分間隔で運行されています。鉄道に比べると時間の融通は非常に利きやすいです。高速バスの特徴として、博多駅には停車しない点があります。そのため、天神へ乗り換えなしで移動するには便利ですが、博多駅や福岡空港への移動には不便です。また、高速道路を走行するため、交通状況により、所要時間が大きく左右されます。福岡北九州間の九州自動車道や都市高速は行楽シーズンや事故が起きない限り、渋滞することはあまりありませんが、一般道を走行する区間で遅れることがあります。

まとめ

以上をまとめると、単純に運賃の面では高速バスのスマホ回数券1,150円が最安値になります。ただし、博多へ移動するのであれば、在来線か特急を利用した方が安くできます。仮に高速バスを利用するとした場合、天神から博多への地下鉄の運賃が余分にかかるからです。移動時間の面では、いずれの場合も、新幹線が早いですが運賃は一番高いです。

また、上記を比較してわかるのは、天神方面は高速バス（1,150円～）、博多・福岡空港へは在来線・特急（1,310円～）と移動の住みわけがなされているようです。料金を比較しても大きな差があるわけではないですし、在来線は早いとはいえ、仮に天神へ鉄道で移動する場合、乗り換えがある分移動時間は増えますし、地下鉄の運賃が加算されます。ゆえに、起終点が天神方面か、博多・福岡空港方面かで移動手段を選択するのが良いと思います。

移動手段比較早見表